実務で使える決算書を読む技術 決算書の数字を生かすためにも現場の実態を知ることが大事です

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

決算書を読むためには、決算書の構造や財務指標の意味を理解する必要があります。その上で、そこから得た情報を生かすためには、数字と現場の実態と結びつけることが重要です。

スポンサーリンク
自動サイズレスボンシブ

決算書を読むには、決算書の構造、財務指標などを教科書通りに「勉強」するところから

経理や財務の仕事をされている方以外でも、「決算書の数字を読めるようになって、それを実務で生かせるようにしたい」と考えられている方は多くいらっしゃると思います。


「どうしたら効率的に身につけられるか」ですが、最初はあえて「勉強する」のが良いでしょう。


これは、スポーツでも仕事でも言えることですが、いきなり実践で試すより、最初に基本的な”型”を身につけてから、実践で試す方が、上手くいく可能性が高く、失敗してもそこから学べることが多くなるのと同じです。


もちろん、決算書を読むのに成功も失敗もないのですが、いきなりたくさんの決算書を見るよりも、先に”型”を知っておけば、「より早くい段階で、より多くのことを読み取れるようになる」ということで、最初に「勉強」して”型”を身につけるのが効率的です。


では、どのように「勉強」するかですが、決算書の構造や財務指標の意味をおさえることになります。

決算書の構造を知る

まず、「決算書の構造」です。

「決算書の構造」は、貸借対照表を中心に考えて、


・貸借対照表と損益計算書との関係


・貸借対照表と株主資本等変動計算書との関係


・損益計算書と株主資本等変動計算書との関係


という決算書同士の関係、つまり「決算書のどの数字が、他の決算書につながっていくか」という”数字の流れ”を追いかけられるようになることが目標になります。

財務指標の意味

決算書の数値を使って分析を行うのに使うのが財務指標です。


具体的には、「売上高経常利益率」「総資産利益率(ROA)」「付加価値労働生産性」など、実務で決算書を使う場合には、何を分析するかによって、いくつかの財務指標を使い分けることになります。


自分が分析しようとする内容(たとえば、会社の投資効率を分析するのか、支払い能力を分析するのか、など)によって使う指標は異なりますので、どの指標を使えば良いかを判断して、説得力のある説明をするためにも、その指標の意味、言い換えると「その指標が、どのような計算式で求められて、数値がどうなれば会社にとって理想なのか(リスクなのか)」を勉強しておく必要があるのです。


また、財務指標の数は多いですし、新しいものもどんどん開発されるので、財務指標の意味を理解して、自分の行う分析にふさわしい指標を取捨選択することも重要な要素になります。

決算書を読むための勉強は、「決算書で使われる言葉」の意味に行き着く

「決算書の構造」にも「財務指標の意味」にも当てはまることですが、それらの勉強でキモになるのは「決算書で使われる言葉」を正確に捉えることにあります。


「決算書の構造」も、教えられれば数字の流れは何となく分かるようになりますが、確信を持って使えるようになるためには、利益(売上総利益、営業利益、経常利益、当期純利益など)や勘定科目(資本金、資本剰余金、利益剰余金など)、区分表示(流動資産、固定資産など)といった、決算書で使われている言葉の意味を正しく理解している必要があります。


また、財務指標でも、計算式で出てくるのは、「売上高」や「総資産」「付加価値利益」など、決算書に出てくる言葉です。 
ですので、財務指標の持つ意味を知るには、その中身である言葉の意味を正確に知る必要があるのです。


いずれにしても、重要なのは言葉の意味。 
決算書を読むための勉強は、「決算書で使われる言葉」の意味を理解することを目標にします。


決算書を読むための「勉強」について考えましたが、実務で使うためにはここがスタート。実務で役立てるには、現場を知ることも不可欠です。

決算書の分析を実務で役立てるには、現場でどうするかの提案が必要

決算書が読めるようになり、財務指標を使って分析ができるようになったら、それを具体的なアドバイスにつなげる必要があります。


たとえば、総資産利益率(ROA)を使って、投資効率を分析してみると、同じ業種の平均と比較して悪い数字になっていることが分かったとします。


総資産利益率は、

スクリーンショット 2015 04 30 12 41 10


この式で求められますから、総資産利益率を改善するには、


・経常利益を増やす

・総資産を減らす


の2つの方法があります。


この2つの方向でアドバイスすることになりますが、実務で大事なのは「どうやってそれを達成するか」です。


あまりに数字に縛られすぎると、「とにかく資産を減らせばよい」という方向に行きすぎて、場合によっては、その会社にとって重要な商品を生み出すための資産まで手放すことも考えられます。


「そんなバカな」と思われるかもしれませんが、経営陣にとっては評価されやすい指標を改善することが重要なので、それを手っ取り早く達成するために、会社にとっての貢献度とは関係なく、価値の高い資産からバンバン売却すると言うことも現実にはあるのです。


それをやってしまうと、会社の持っている「利益を生み出す力」まで失ってしまうことになります。


そうしないためには、現場をよく知った上で、数字を改善するための方法を提案することが大事です。


先ほどの例なら、資産を手放すにしても、すでに利益獲得に貢献しなくなった工場の建物や機械を選ぶべきですし、経常利益を増やすにしても、やみくもに経費削減に走るのではなく、利益獲得に貢献しない商品を見極めて、関連する経費を削るなど、適切に取捨選択する必要があります。


この、「利益に貢献するかどうか」の判断も数字で行うことになるのですが、利益獲得への貢献度を正しく測るための指標を作るにも、やはり、現場を知って反映させることが不可欠です(それができなければ、いくら数字を出しても信頼してもらえません)。 


決算書の数値を使った分析が、実務でも説得力を持つようになるためには、数字と現場を適切に結びつけることが重要であることを覚えておきましょう。

まとめ

決算書の数字を生かすためには、決算書で使われる言葉の意味を正確に捉えられるようになることがスタートです。 
その上で、現場の状況を知り、数字と現場の実態を結びつけられるようになると、より実践的な分析とアドバイスができるようになります。

おまけ

サッカーの試合を録画していたのですが、うっかり結果を見てしまい、がっかり(自業自得です(笑))。 
「リアルタイム視聴しかない」と決意しつつ、結局寝ちゃうんですけどね。

スポンサーリンク
自動サイズレスボンシブ
自動サイズレスボンシブ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする