実務で使えるExcel入門セミナー 財務分析で複数の条件にあてはまる項目を、「条件付き書式」で強調します

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売上分析や経費分析で会計データを利用する際、単にデータを並べるだけでは、あまり意味がありません。分析した結果を、分かりやすく伝えられてはじめて、データに意味をもたせることができます。Excelを利用して、分析を行う場合は、「条件付き書式」によってデータを強調するのが便利です。

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財務分析の基本的な考え方 過去との比較で変化を明らかにします

財務分析には様々な指標があり、また、分析の手法にも複雑なものがありますので、難しく感じている方もいらっしゃるかもしれません。


ですが、基本的にやっていることは2つだけで、それは、


要素に分ける

過去の複数期間との比較


の2つです。


売上が減った原因を探るのに、「売上が減った」と言うだけでは何も見えてきません。


売上の中身を分解して、


どの商品の売上が、どの程度減ったか」


を明確にすることで、ようやく何が悪かったのかが見えてきて、改善策の提案もできます。


また、「売上が減った」といっても、前期との比較だけでは、正確に状況が掴めないことがあります。


たとえば、前年、特別なイベント(消費税の税率変更にともなう駆け込み需要など)があったために、一時的に売上が伸びた場合。


今年の売上は、当然減少することになりますが、今年と去年の売上をならした上で、過去の売上と比較してみると、売上は増えているかもしれません。


直近の比較だけでは、金額の増減や比率の変動の実態を正確につかむのは、なかなか難しいのです。


ですので、分析によって数字の流れを正確につかむためには、過去との比較、特に、過去3期から5期分の数字を比較することが重要になります。


このように、


「要素に分ける」「過去の複数期間と比較する」ことで、会社の数字のどの部分に、問題があるかが見えてきます。


次は、Excelで分析を行う際に、注意すべき数字を強調する方法を見ていきましょう。


「条件付き書式」を使います。

「条件付き書式」で注目するべき数字を強調する

次のような分析の表を考えます。

スクリーンショット 2015 06 14 17 30 31


売上分析の表です。 
商品別の売上、限界利益、限界利益率と、そろぞれの数値について前年との比較結果を示しています。


まず、「条件付き書式」を使う際の基本的な流れを確認します。

スクリーンショット 2015 06 14 18 01 35


このようになります。


例として、


売上高の前期比の数字が、5千億円以上減少している場合に、


減少した金額を”太字”にして”赤く”する


という「条件付き書式」を適用してみましょう。

1.条件付き書式を適用するセルを指定する


売上分析の表では、E列に前期売上高との比較が入力されているので、

スクリーンショット 2015 06 14 18 06 12


E列のセルをドラッグして範囲指定します。

2.「条件付き書式」を適用する条件を入力する


「ホーム」タブにある「条件付き書式」をクリックすると、リストが表示されるので、「新しいルール」をクリック。

スクリーンショット 2015 06 14 18 09 45


「新しい書式ルール」画面が開くので、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」をクリック。

スクリーンショット 2015 06 14 18 11 12


「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の欄ができるので、ここに条件を入力します。


E列(前期からの売上げの増減)の各セルの金額が、500,000以上減少していることが、「条件付き書式」を適用する条件だったので、

スクリーンショット 2015 06 14 18 33 08


=E3=<-500,000


こうなります。
ポイントは、セルを「$E$3」ではなく、「E3」で指定していること。


”$”をつけない「相対参照」にすることで、1.で指定したE列の他のセルにも、同じ条件を適用することができます。

3.2.の条件を満たす場合、どのような方法で強調するかを入力する

条件を満たす時に、どのように強調するかを指定します。 
2.で開いていた「新しい書式ルール」画面の右下にある、「書式」ボタンをクリック。


スクリーンショット 2015 06 14 19 05 47


「セルの書式設定」画面が開くので、強調の方法を指定します。 
ここでは、数字を”太字”かつ”赤く”します。

スクリーンショット 2015 06 14 19 09 22


そして、OKをクリックすると、

スクリーンショット 2015 06 14 19 14 08


条件にあてはまる数値について、太字と赤で強調することができました。

複数条件を満たす場合に、「条件付き書式」で強調する

先ほどは、売上高の減少額に着目して、条件を決めました。 


ですが、財務分析の実務では、扱う商品の点数が多いため、複数の条件を設定して、それを満たすもの絞って、注目すべき項目を決めるのが一般的です。


ここでは、複数の条件を満たす場合に限って、「条件付き書式」を適用する方法を見ておきます。


「売上高の減少が5千億円以上、かつ、売上の減少率が15%以上」の場合に、


「商品名を赤字で強調」


することにします。


ポイントは、条件の入力に際して、AND関数を使うことです。


まず、「1.条件付き書式を適用するセルを指定」では、商品名を強調するので、

スクリーンショット 2015 06 14 19 29 29


C列のセルを指定します。


次に条件を入力しますが、2つの条件(売上高の減少が5千億円以上、かつ、売上の減少率が15%以上)をAND関数でつなぎます。


先ほどと同じように、「新しい書式ルール」を開いて、

スクリーンショット 2015 06 14 19 54 34


=and( E3<= -500000 , F3 <= -15% )


売上高の増減を入力しているE列、 
売上高の増減率を入力しているF列について、設定した条件を、


AND関数でつないでいるのが分かります。


これで、両方の条件を同時に満たす場合に、「条件付き書式」が適用されることになります。


あとは、先ほどと同様に、「セルの書式設定」画面で赤字になるように設定。

スクリーンショット 2015 06 14 20 08 39


すると、

スクリーンショット 2015 06 14 20 10 48


「売上500,000以上の減少、かつ、15%以上の低下」


の条件を満たす商品の商品名が、赤に変わりました。

「条件付き書式」を適用した表は、コピーして次の期も使う

「条件付き書式」を適用した、財務分析のシートは、毎期、一から作るのは面倒です。


1度、フォーマットになるシートを作成したら、あとはそれをコピーしていくようにしましょう。


さらに、「増減額」や「増減率」のセルの式や、各項目の「合計」のセルの式も残しておいて、数字だけを更新すれば、分析シートが感染するように、シートを整理しておきます。


そうすると、期末の忙しい時期でも、短時間で分析シートができあがることになるので、作業効率の点でも大きなメリットになります。


このような、「数値だけを更新すれば完成する」ようなシートを準備しておくことが、実務での効率化を図る上で大事な発想になります。

まとめ

財務分析シートで、複数の条件にあてはまる項目を強調するには、「条件付き書式」に、関数を組み合わせて使うとうまく行きます。 
「条件付き書式」を適用するシートができあがったら、数式もきちんと整えて、翌期以降、数値を更新すればシートが完成するようにしておけば、作業の効率化にも大きく貢献してくれます。

おまけ

愛媛FC、西岡大輝選手の美しいボレーシュートで勝利。 
シュートが決まると同時に、ゲームが終了するという劇的な展開で、強く印象に残るゲームになりました。 
シュートが決まったときに、チーム全員で喜ぶ姿がとても良いですね。

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