サッカー監督の解任と成績の関係

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ブラジルワールドカップで思うような成績を残せなかったサッカー日本代表。敗戦から立ち直るための第一歩は監督を変えることでした。
監督の解任はその後のチームにどのような変化をもたらすのでしょうか。Jリーグのデータから監督解任後の成績について考えます。

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今シーズンの監督解任

選手を選び、戦い方を授け、チームに勝利をもたらす監督。その影響力は大きく、成績不振に陥ると真っ先にその責任をとらされて解任の憂き目に遭います。Jリーグでも例外ではありません。既に今シーズンも7人がその座を追われたました。
仙台:グラハム・アーノルド(4月9日)、セレッソ大阪:ランコ・ポポビッチ(6月16日)、清水:アフシン・ゴトビ(7月29日)、鳥栖:ユン・ジョンファン(8月8日)、京都:バドゥ・ビエイラ(6月18日)、千葉:鈴木淳(6月23日)、札幌:財前恵一(8月28日)。中でも、グラハム・アーノルド、ランコ・ポポビッチ、バドゥ・ビエイラの3人は今年の3月に就任したばかりでしたので、そこに居続けることの難しさを感じます。
解任はそのほとんどが成績不振によりますが、今シーズンは首位チームの監督が解任される(鳥栖:ユン・ジョンファン)という珍しい例がありました。当初は空位となっていた韓国代表監督にユン・ジョンファンが就任するために解任の形をとったのではないかと言われていましたが、実際にはそのようなことはなく翌シーズン以降の契約延長交渉のもつれからこのタイミングでの解任になったものと思われます。

解任までのいきさつは様々ですが気になるのは、「解任によって成績はよくなるのか」という疑問です。過去5シーズンの監督解任のデータから今後の各チームの成績を占います。

データでは解任の効果あり

データは2009年から2013年の計5年を対象にしています。それ以前のJリーグでは解任の数が多くなく分析の効果が低いと判断したためです。
分析の方法はシーズンの途中で解任されたチームについて、勝ち点を試合数で割った1試合あたりの平均勝ち点を解任前と解任後で比較しその差をとって効果を確認します。まずはその結果をご覧下さい。

<J1>

5years 760

要約
Summary 760

上の表がシーズン中の解任を行ったチームごとのデータで下の表はそれを要約して結果だけを示したものです。

注目していただきたいのは、解任前後の平均勝ち点の差です。平均すると0.281のプラスになっています。つまり解任後の方が解任前よりも1試合でとれる勝ち点が多くなっています。個別のチームを見てみるとサンプルになった19のチームのうち解任によって平均勝ち点が下がったのが2009年ジェフユナイテッド市原・千葉、2010年京都サンガF.C.、2013年大宮アルディージャの3チームだけでのこりの16チームは全て勝ち点を伸ばしています。監督解任による成功率は84%以上で驚異的な確率になっています。
このデータを見るとJリーグのフロントは正しくチームを見極めていて、次の監督の人選も的確であることが分かります。

次に見ていただきたいのがオレンジと青で色づけした行の、10ゲーム未満で解任したチームと10ゲーム以上消化して解任したチームのデータです(注:この2つのデータは2013年の大宮の成績の変化が極端なためこれを異常値として排除した上で集計しています)。
このデータでは10ゲーム未満で解任した場合の平均勝ち点がプラス0.48、10ゲーム以上消化して解任した場合の平均勝ち点がプラス0.316、と10ゲーム未満で解任した場合の方が1試合で0.16以上多くの勝ち点を獲得していることになります。10ゲーム未満で解任すれば、残りのゲーム数が25ゲーム以上ありますからそのプラスの効果は後になって解任するチームよりも大きいことが分かります。
この効果を認識しているからかどうかは分かりませんが、監督の解任のタイミングを比較すると過去5シーズンでは平均15.6ゲーム、過去3シーズンでは平均14.5ゲームと約1試合早まっています。

ここまでのデータをまとめると
1.監督解任の効果はあり
=平均勝ち点(1試合あたりにとれる平均の勝ち点)は増える
2.解任するなら早期にした方が効果が高い
という2点が分かりました。

今季、監督を解任したチームの今後を占う

以上のデータから今季、監督を解任したチームの勝ち点がどこまで伸びるかを占います。計算方法は、8月29日現在の実際の勝ち点に上記で算出した平均勝ち点に残り試合数をかけたものを合計します。その結果が次の表です。

Estimation 640

鳥栖を除いては成績不振を理由とする解任ですから、最終の予想勝ち点はかなり厳しいものになりました。
前期ベースで考えるとJ1残留ラインの15位(J1は全18チーム中、下位の3チームがJ2へ自動降格)の勝ち点が37。このラインに届いていないのがセレッソ大阪で35.237。清水、仙台は超えてはいるものの39.237、41.446と決して安心はできない勝ち点差です。
新監督が示す新しいチームの形を早く探り当てて、まずはJ1残留に目処を立てたいところです。

まとめ

今回は監督解任に着目してフットボールを見てきましたがあくまで机上の話に過ぎません。真実はゲームの中にだけありますから、スタジアムでもTVでもいいので是非ゲームをご覧になって下さい。
次のスター達がたくさんプレーしていますよ。
<おまけ>
ハビエル・アギーレ監督の日本代表が始動しました。
新しく選ばれた選手達は実力を発揮して定着を目指してもらいたいです。

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