聞き鉄デビュー

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少し前の話になりますが、京都の神社にお参りに行きました。最寄り駅の祇園四条から大阪に向かうのに乗ったのが京阪電車。この電車には興味深い工夫がありました。

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鉄ちゃんとの出会い

私は鉄道には詳しくありませんが、鉄道を極めた人たち(鉄ちゃん、鉄子)の世界に触れるきっかけがあり興味は持っていました。最初はタイトルに惹かれて立ち読みしていた、野田隆さんの『テツはこう乗る 鉄ちゃん気分の鉄道旅』(光文社新書 2006年)。テツの世界の面白さと野田さんの文章のうまさにあっという間に引き込まれ、そのまま購入してしまいました。鉄分の全くなかった私が(「鉄分」は鉄道への興味の度合いを示す言葉として本文でも使われています)、この本を通じてすこしですが鉄分を吸収することになったのです。

本の中で最初に知ったのが鉄ちゃんの中にも種類があること。記憶している限りでは乗り鉄、撮り鉄、模型鉄、収集鉄、の4つで、乗り鉄は最も分かりやすい列車に乗ることを楽しむ人たちのことです。撮り鉄は列車の撮影、模型鉄は鉄道模型の制作、収集鉄は鉄道関連の物の収集を好む人たちのことを指します。それぞれを単独で楽しむと言うことは少なく、「乗り鉄かつ撮り鉄」のように複数の鉄を兼ねている場合が多いと言うことでした。

そのほかにも、列車が走る枕木の音や加速時のモーター音など、鉄道に関する音の楽しみ方も紹介されていましたが、この当時はまだ「聞き鉄」という言葉はなかったように記憶しています。最近ではこの「聞き鉄」も定着しているようでそのきっかけの一つは発車メロディの多様化にあります。

発車メロディと聞き鉄

列車の発車時に流れる発車メロディ。その歴史はそれほど長くなく、1990年代以降です。それまでは発車時にブザーやベルを鳴らしていたそうですが大変不評で、徐々に発車メロディに切り替えられていきました。当初は発車メロディのシステムに付属しているメロディをそのまま流すだけで、同じシステムを導入すればどの駅でも同じ曲が流れると言う状態でした。
この流れが変わったのが2000年代の後半。この頃からその土地にまつわる歌(ご当地ソング)のメロディを流す駅が増えてきました。有名なのは高田馬場駅で流れる『鉄腕アトム』、蒲田駅の『蒲田行進曲』などですが、このようなオリジナルの発車メロディが採用されることによって、「聞く」楽しみが分かりやすくなり、ライトな鉄道ファンでも参加できるようになりました。「聞き鉄」が一つの分野として認識されるようになったのは、発車メロディを通じて「聞く」楽しみを覚えた鉄道ファンが増えたことによります。

発車メロディの多様化は「ご当地ソング」の採用によって生まれましたが、それ以外の形もあります。

世界初の発車メロディ 各駅をつなぐと1曲になります

今回私が乗った京阪電車ですが、名前の通り京都大阪間を結ぶ京阪線を中心とした関西の私鉄で、個性的なサービスを提供するのが特徴です。発車メロディについても世界初となるものを導入していました。

京阪電車の発車メロディはプロの作曲家に依頼して制作されました。制作者はミュージシャンでありながら筋金入りの鉄道ファンでもある元カシオペアの向谷実さん。鉄道に対して並々ならぬ思いを持った向谷さんは喜んで製作を引き受けたそうですが何せ京都大阪間の電車ですから駅の数も50を超えます。その全ての駅にオリジナルの発車メロディを作るのは相当な作業です。そこで向谷さんは妙案を思いつきました、最初に京阪電車の路線のイメージに合う曲を作ってそれを分けていくことで、いくつもの発車メロディにする方法です。

実際にこの方法で京阪電車の発車メロディは作られ、各駅の発車メロディをつなぐと一つの曲になっています。この秘密を知った「聞き鉄」の皆さんは本当に一つの曲になるのかを確かめるためにこぞって京阪電車にのったようでその年の運賃収入が増加したとか。
私も、実際に京阪電車に乗って発車メロディを聞きました。すべてを聞いたわけではないですが、このような背景を知っていたので注意深く聞いて楽しみました。
連続したバージョンは乗車後に聞きましたが、聞いたことのあるメロディがつながって1曲になるのはなかなか趣深かったです。
京阪電車の公式サイトから聞けますので興味のある方は是非。

まとめ

京阪電車は世界初、日本初、関西初、の技術やサービスで独自のポジションを確立しています。
保守的な鉄道の世界でもファンを楽しませようとする姿勢をもっていることに好感を持ちました。
<おまけ>
京都はお寺や神社も個性的です。
もっと時間をかけて回りたかった。

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