会社勤めにも適正がある

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現在は独立して会計事務所を経営していますが、それまでは会社に勤めていました。会社に所属していることが安定の条件のように言われていますが、”会社に所属すること”は誰にでもできることではなく、既に難しいことになっているように感じています。

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「安定」の意味が変わってきている

多くの方は中学、高校、大学、大学院をそれぞれ卒業した後、新卒として企業に入られます。


1990年代の終わりから就職氷河期が始まり多少の上がり下がりはあるものの求職者にとっては厳しい状況が続いてきました(有効求人倍率が1を越えたのは2005年と2013年だけです(出典:厚生労働省『労働市場分析レポート 第 29 号』))。


会社に入るだけでも大変なことですが、それはスタートに過ぎません。今の会社は、入ってからもずっと競争が続いていきます。


今までは、会社勤めにまつわる「安定」の意味がもう少し広かったように思います。


会社にいれば毎月決まった額の給料が支払われる、と言う待遇のことを指すのが基本的な「安定」の意味ですが、その裏には「(言い方は悪いですが)その会社に入る実力があれば誰でもこなせる」という仕事に求められる水準と「特別な失敗がなければ長くいられる」という所属の安定が含まれていました。


ところが、今は先述の通り会社に入った後も競争です。 
仕事で求められる水準も同僚に負けないような水準が求められますし、競争に敗れればそこに居続けることは極めて難しくなります。


年次が上がっていくほど役職は少なくなり、ポストにありつけなかった人は下の年次からの突き上げもあって、仕事が回ってこなくなります。 
最終的には居場所を失うことになるわけです。


今の時代に会社に所属することで得られる「安定」は厳しい就職活動で勝利することだけでは不十分。


入社してからも、競争に勝ち続ける人だけが、給与などの待遇面で安定を得られるという、”入社後の競争での勝利”の条件付きです。

もちろん、会社は全て同じではありません。従業員間での過度な競争をよしとしない方針を打ち出している会社もあります。


ですが、長く続く不況の中で、社内に競争を導入して、生産性向上とリストラを同時に達成する手法を採用してきた会社が、多くあることも事実です。


会社の本質として、利益の追求から逃れられないことを考えると、会社には、競争が受け入れられやすい土壌があるとも言えます。

「会社勤めに向かないかも」と感じた理由

私も、会社勤めは大変だと感じて独立した1人です。ただし、独立して生きていくことが簡単だから、その道を選んだわけではないことは強調しておきます。


私が会社を辞めたのは、他に道がなかったからで、格好良い理由など一つもありません。 
会社勤めする能力が十分にあれば辞めずにすんだのですが、私にはなかっただけです。


安易に独立を勧めているわけではないので、誤解されませんように。


以上のことを強調した上で私が「会社勤め、向いてないかも」と感じた理由を書いてみます。

電車が苦手

「そんなことで」「根性ねーなー」と叱られそうですが、会社に行けなくなった理由はこれです。


朝の電車が本当につらくなって、外に出ることも嫌になりました。


最初からそうだったわけではありません。 
忙しくて疲れが溜まってくると人がたくさん乗る電車に乗るのが辛くなるのです。


そして、このつらさがこれから先も続くと思うと体を起こす気力もなくなりました。


年齢の影響もあると思いますが、年々人混みの中で受けるストレスに対する耐性が落ちていったのもあると思います。

同じ時間に、たくさんの人と出社するのが苦手

電車を降りるとオフィスに向かいます。 
始業時間は共通ですから始業時間近くになると、たくさんの人が、どっと入り口におしよせてきます。


毎朝繰り返される当たり前の光景ですが、私はこれが苦手でした。 


どうにも息が詰まりそうで苦しくなるので、他の人よりも1時間くらい早い時間に到着するようにして難を逃れるように。


もともと団体行動が嫌いなので、たくさんの人が一斉に動く事の多い会社員生活は、合わないことが多かったのです。

成長が遅い

会社ではスピードが求められます。 
期限が決まっていて、それを守れないと大きなペナルティがあるからです。


そのスピードに対応できるだけのスキルが必要になりますが、私はなかなかそれが身につけられませんでした。 
できないというわけではありませんが、自分のものにするまでに時間がかかるのです。


自分の成長を会社は待ってくれませんから、それならと私以外の方が選ばれていきます。


そうすると実践の機会がどんどん失われ、さらにスキルを習得するまでの時間がかかり、また選ばれにくくなり…、という悪循環に陥ってしまうのです。


自分で何とかしようとするのですが、その時は、努力の方向性がわかりませんでした。 
今振り返れば外部にアドバイスを求めてどんどん動くべきだったのですが、時既に遅しです。


会社の求める成長スピードに追いついていけないと、成長の機会が失われて、成長の実感を得ることが難しくなります。


キャリアに応じたスキルを身につけるにも、相応の競争に勝っていく必要があるのです。

競争が苦手

学生時代はスポーツをやっていましたので、試合で優劣をつけるのは好きです。
ですが、おなじチームの仲間同士での競争は肌に合いません。


同じチームでも、出られる選手と出られない選手がいると言う意味では、競争の側面もありますが、コーチとの信頼関係があり、「チームのためになるプレイヤーが選ばれる」と納得できていれば受け入れられるものです。


「同じチームの仲間は、お互いを高め合うための存在であって、助け合うもの」というのが私の考えです。


ですが、 会社の中ではそうもいきません。 
昇進との兼ね合いもあり、常に評価されているような空気が漂って、どうにも窮屈に感じてしまうのです。


これは私が意識しすぎなだけかもしれませんが、そのような社内の空気を敏感に感じてしまい、違和感を持っていました。


仲間同士での競争が避けられない場所での仕事は、私には厳しいものだったのです。

横並びが苦手

これも競争に関わることです。


会社では同じキャリアの同僚と同程度の、品質とスピードが仕事に求められますが、私は興味が持てないことについて、”ほどほどに”仕上げることが苦手で、仕事にムラがありました。


私としては、「そこまで厳密にやる必要があるのか?」という疑問を持っていたのがムラの原因だったのですが、それは私の勝手な考えです。 
上司にとってはとにかく普通に仕上げてくれればそれで良かったわけで、それができない私は良い部下ではなかったのです。


「それなりに仕上げる」というのも社会人にとっては重要な能力だと、多くのビジネス書でも指摘されています。


私には耳の痛い指摘でした。

まとめ

会社に残れる能力と耐性があれば、私は今も、会社で働いていたと思います。


事実、独立する直前まで転職しようとしていたのです。


ですが、転職先を考えたとき、「自分が会社を辞めざるを得なくなった原因が、会社を移ることで解消するのか」を考えると、そのような類いのものではないと気づいたのです。


独立の決断が正しいかどうかは分かりませんが、自分の性質を振り返ると必然の選択だったと考えています。


皆さんも進路に迷われることがあると思いますが、ご自身の性質を素直に受けとめて、それに合う決断をしていただければと思います。

独立は安易には勧められませんが選択肢の一つとして検討することは有意義です。 
独立のシミュレーションをするとご自身の性質や気持ちがより鮮明になりますよ。

<おまけ>
台風は温帯低気圧に変わりましたが、激しい雨が降る可能性があるようです。特に西日本にお住まいの方は河川の増水等にはご注意下さい。はやく穏やかな天気になってほしいです。

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