公認会計士と税理士 仕事の違いと、気持ちの持ち方の違い  

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公認会計士と税理士の業務は似通っていますので、一般的なイメージでは明確な区別はされていないように思います。ですが、お互いに踏み入れることのできない仕事の領域が存在しますし、どちらの立場で仕事をするかによって、気持ちの持ち方も全く異なります。

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公認会計士にしかできない仕事 税理士にしかできない仕事

公認会計士も税理士も、会社の数字に関するサービスを提供するという点では共通しています。


仕事の内容でも共通する部分があり、具体的には、


①会社の帳簿や決算書の作成

②経営、財務のサポート、アドバイザリー業務

などがあります。


①については、会社の経理部門で行っている、会計ソフトへのデータ入力や、決算書の作成などを代行するものですが、

②については幅が広く、
・経営分析を通じた事業に関するアドバイス 
・経理・財務部門の業務効率化に関するアドバイス 
・資金繰りに関する資料作成や金融機関との交渉などのサポート 
・事業拡大に伴うM&Aについてのサポート


など、会社が抱える経営上の課題について、解決策を提供する仕事全般のことです。


その一方で、それぞれの立場からしかできない仕事もあります。 
”独占業務”と呼ばれ、法律上、業務を行える者を有資格者に制限している業務のことです。


この”独占業務”こそが、公認会計士と税理士の明確な違いです。

公認会計士にしかできない仕事

公認会計士の独占業務は、「監査」です。


「監査」と言う言葉は、「監査役」や「住民監査請求」など会計以外の場面でも出てきますが、公認会計士に対して使われる「監査」という言葉は非常に重い意味を持ちます。


公認会計士が行う監査は、一般に、「公認会計士監査」と呼ばれますが、それが意味するところは、


会社が作成する決算書に重大な間違い(粉飾やミスによる大きな間違い)がないかどうかを判断する


ということです。


そして、ポイントになるのがその判断に対して責任を負うと言うこと。


決算書をながめて、


「正しい」「間違っている」


と判断するだけではなく、


もし、その判断が間違っていたら、判断した会計士が損害賠償するという、重い、重い責任を負うのです。


従って、会計士は「本当にこれで正しいのか?」という思いを抱えながら、必死になって調査し、根拠を積み重ね、最後の最後に、ようやく正しいか、間違っているか、の判断を下しています。


つまり、会計士の監査は、常に「疑うこと」を求められる仕事です。

税理士にしかできない仕事

税理士の独占業務は、


税務代理
税務書類の作成


です。


もう少し簡単に説明すると、「申告書の作成と提出」になります。


「申告書」は、会社が収める税金の額と、その計算過程が記載される書類です。


次のような資料を作成するわけですが、

スクリーンショット 2015 03 12 10 06 31


その計算のスタートは「当期利益又は当期欠損の額」となっています。


これは、決算書で算定された当期純利益(または純損失)にあたるもの。

スクリーンショット 2015 03 12 10 12 40


つまり、会社が作成した決算書を前提にして、税金の計算を行うのです。


この点を考えると、公認会計士と税理士で「扱う数字」と「仕事の中身」が異なることがよく分かります。


公認会計士は決算書の数字が正しいかどうかを確認し、 
税理士は、決算書の数字を前提にして、税金の額を計算する、 

という違いです。


税理士が行う税金の計算は、会計のルールで算定した決算書の数字を、税法のルールに調整して、税金の額を求めることが重要な仕事。


つまり、会計のルールと税金のルールの違いを十分に理解して、正確に税額を計算することが、税理士の仕事のポイントになるのです。

公認会計士と税理士 仕事の性質の違いから、気持ちの持ち方も違ってきます

ここまで見てきたように、”独占業務”に着目すると、公認会計士と税理士の仕事の違いがお分かりいただけるかと思います。


一方で、この業務の違いは、公認会計士と税理士の心理面での違いを生んでいるように思います。


公認会計士は、「決算書が正しいかどうか」を判断するため、 そのベースには「決算書を疑う」という姿勢があります。


税理士は、正しく納税額を計算することが仕事ですから、「漏れなく正確に」という姿勢が強く表れます。


もちろん、公認会計士も「漏れなく正確な」仕事が求められますし、税理士にも「決算書を疑う」姿勢は必要です。


ただ、その度合いを考えると、やはり大きく異なっているのです。


私も、公認会計士として監査の仕事をする時には、「疑う」気持ちで臨みますし、税理士として申告業務を行うときは、「漏れがないか、間違いはないか」という気持ちで申告書を作成しています。


この”気持ち”の違いを実感するときが、公認会計士と税理士の違いを
実感するときでもあるのです。

まとめ

公認会計士と税理士の違いは、”独占業務”の違いに注目するとよくわかります。 
独占業務の違いは、それぞれの仕事に対する姿勢にも影響を与えています。
<おまけ>
ラジオ局の春の改編情報がすこしずつ出てきています。 
大きく変化する局もありそうなので、今後の動向にも注目しています。

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