Apple Music を使うと「Spotifyさん、早期の上陸をお待ちしております」と言わずにはいられません

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

7月1日にApple Musicがスタートしました。3ヶ月の無料トライアルを試していますが、「こりゃ厳しいかも」というのが率直な感想です。

スポンサーリンク
自動サイズレスボンシブ

音楽ストリーミングサービスとしては後発のApple Music

Apple Musicは、ネットから音楽を配信するサービスです。


Appleが提供している音楽用のアプリ「iTunes」からApple Musicへ登録すると、そのままApple Musicを使えるようになります。


Apple Musicで何ができるかというと、


1.Apple Musicで配信している楽曲の再生・保存


2.好みのジャンル、アーティストを登録しておくと、”オススメのプレイリスト”を紹介してくれる


3.音楽の専門家が作った、”オススメのプレイリスト”を紹介してくれる


4.Beats 1というラジオが聞ける


と言ったところです。


1.の「Apple Musicで配信している楽曲の再生・保存」は、普段YouTubeなどを使って音楽を聴かれている方にとっては、お馴染みのサービスで、自分で聞きたい曲を探して再生するという、楽しみ方です。


YouTubeとの違いは、”保存”が可能なところ。 
Apple Musicで配信されている楽曲なら、毎月定額で何曲でも保存できます。


iTunes Storeでダウンロードすると、1曲あたり200円から250円。Apple Musicは1月あたり980円と言われていますから、毎月平均4曲以上の楽曲をダウンロードしている方にとってはお得です。


また、4.の「Beats 1というラジオが聞ける」ですが、Appleとしては、


・有名なDJの選曲


・有名ミュージシャンのインタビューが聞ける


・世界同時受信可能なライブ配信


などをウリにしています。


ただ、1.の「楽曲の再生・保存」は先述の通り、これまででも「YouTube」+「iTunes Store」などの組み合わせでカバーできましたし、 
”保存”にこだわらなければ、”再生”はYouTubeで無料で楽しめるわけで、毎月定額を支払う意味はありません。


また、4.の「Beats 1というラジオが聞ける」ですが、すでに、世界中のラジオ局でネット配信が行われている現在、「世界同時受信」は当たり前ですし、


有名なミュージシャンの選曲やインタビューも、興味のないものならほとんど意味はありません。


と言うことで、音楽ストリーミング配信ならではの機能は、2.3.の「楽曲のオススメ機能」。


この点は、他の音楽ストリーミングサービスも同じです。 
既に6000万人の会員を抱えるSpotify等の先行するサービスに対して、後発のApple Musicが、この点でどれくらいの満足度を獲得できるかが、Apple Musicが受け入れられるかどうかのカギになります。

Apple Musicの”楽曲のオススメ機能”はイマイチ

Apple Musicの”楽曲のオススメ機能”は2つ。


「For You」と

IMG 4444


「New」

IMG 4449


です。


「New」の方は、「アウトドア」「お祝い」「ドライブ」など、シーン別のプレイリストや、


Appleのスタッフや音楽専門誌などが監修するプレイリストがオススメとして出てきます。


言ってみれば、Appleからの一方的なオススメで、個々のユーザーの好みは反映されません。


”楽曲のオススメ機能”で大事なのは、ユーザーの好みですから、これってあんまり意味がないような。


「今日はドライブだから、ドライブ用の音楽流そう!」


「誕生日用の音楽、Apple Musicで探さなきゃ」


ってなるんですかね。


ドライブなら好きな曲をかけるか、ラジオでも流してるでしょうし、シーン別に音楽を変えるなんて、そんな面倒なことしないでしょう。


なので、本命になるのは、ユーザーの好みを反映させられる「For You」の方。


「For You」は、Apple Music登録の段階で、好きなジャンルを登録して、

IMG 4446


該当するジャンルのアーティストが表示されるので、好きなアーティストを選んで、

IMG 4448


「終了」をタップすると、

IMG 4450


おすすめのプレイリストやアルバムが出てきます。 
出てきます、出てくるんですが、とても残念なんです。


残念な理由は3つあります。

ジャンルの選択がザックリしすぎ

オススメされる楽曲は、最初のジャンル選択とアーティストの選択に拠るのですが、ジャンルの数は14。


オルタナティブ、ジャズ、R&B/ソウル、J-POP、ワールド、ヒップホップ&ラップ、ダンス、ロック、レゲエ、エレクトロニック、クラシック、ポップヒッツ、歌謡曲、K-POP、ブルース


これだけあれば十分のような気もしますが、現在の音楽は多様化だけでなく細分化が進んでいます。


私が好きなジャンルはUK garageですが、まずこのジャンルがありませんし、そこからさらに、「2step」「4/4」などと細分化しないと好きな楽曲には行き着かないのですが、上に挙げた14の分野ではとてもムリです。


ジャンルがない以上、その先の好きなアーティストの選択でも、好みのアーティストを選ぶことができないわけで、言わば”門前払い”ですね。


これは参った。

好みを学習するまでに、時間がかかりすぎ

”楽曲のオススメ機能”は、学習もしてくれて、どんどん好みに近づいてくれるようなのですが、


「オススメされた楽曲の中で、気に入ったものを、My Musicに追加したり、再生する」


のが条件。


と言うことは、気に入った曲が出てくるまで待たないといけないわけで。


それでも、気に入った曲が出てくればまだ良いですけど、最初の段階でジャンルすらなければ、いつまで経ってもお気に入りが出てこないような気がするのですが、それは。

優先させるのは、ユーザーの好みより、Appleが聞かせたい音楽なのかも

Apple Musicを使った感想として「インターフェイスが優れている」と言う人もいるようですが、聴きたい音楽に辿り着くまでには、Appleのオススメをいくつもくぐり抜ける必要があります。


「まずは、Appleで選んだものを聞いてくれ、君の好みはそれからだ」というイメージですね。


私のような、「オススメしてくれるんなら、とっとと好みの曲を出してくれ」というせっかちなリスナーにとっては、「Apple Music、使いづらいなぁ」というのが率直な感想です。


音楽を聴くのに、選曲の主導権を他人に握られるのは、ラジオと同じような不便さがあり、ストレスがたまる原因になります。

Spotifyならピンポイントで、オススメを選んでくれます

同じ音楽ストリーミングサービスの「Spotify」。
楽曲の再生・保存はもちろん可能で、”楽曲のオススメ機能”もあります。


Apple Musicとの違いは、操作が簡単で、オススメの精度が高いこと。

スクリーンショット 2015 07 04 19 38 49


左のサイドバーの「ラジオ」を選んで、検索ウインドウに好きなアーティストを入力すると、その下に類似する楽曲のリストがならぶので、そこをクリック。


これだけです。

スクリーンショット 2015 07 04 19 39 02


あとは、連続してオススメの曲が流れるので、気に入った曲のお気に入りボタンをクリックすれば、プレイリストに保存されて、さらに、選曲の精度が上がっていく、


と言う流れです。


ジャンル選択などの面倒もなく、アーティストを入力すれば、それだけでオススメを紹介してくれます。


そして、ポイントは先述の通り”オススメの精度の高さ”。


私は、好きなアーティストの一人である、Agent Alvin を入力してオススメを聞き流していましたが、選曲されるものにほとんどハズレはなく、


「とっても気に入っている」か「気に入っている」のどちらかしかない


といった印象です。


ところで。


「アレ、Spotifyって日本で使えないんじゃ…」


と思った方、鋭い。

スクリーンショット 2015 07 04 21 21 10


ま、細かいことはさておき、「この感じだと、まもなくサービス始まるんじゃないですかね」とだけ申し上げておきます(あくまで予想です!)。

まとめ

Apple Musicは、サービスが始まったばかり。 
今後大きく改善していくことを期待していますが、現時点では、


「Spotifyさん、早期の上陸をお待ちしております」

おまけ

音楽ストリーミングサービスについて、少し真面目な話をしておくと、ミュージシャンの報酬の少なさが大きな問題になっています。

テイラー・スウィフトがApple Musicに対して、無料トライアル期間の配信分についても報酬を支払うように訴えていて、大きな話題になっていましたが、 
そもそもの問題として、音楽ストリーミングサービスの収益に対して定率のロイヤリティを受け取るだけでは、従来の楽曲配信による売上をカバーすることができず、ミュージシャンの収益を大きく引き下げてしまっている現状があります。 
このことに対する批判から、実際に、楽曲を引き上げているミュージシャンもいるほどです。

音楽ストリーミングサービスに消極的なことから「日本の音楽業界はガラパゴス」と批判される方も多いですが、この点を考えると、それにも相応の理由があるとも言えます。 
テクノロジーが後退することは決してなく、いずれ、音楽ストリーミングサービスも本格的に日本に導入されるはずです。 
その際には、ストリーミングによる収益の拡大と、楽曲配信(iTunes Storeからのダウンロードなど)の収益減少について、より精緻な情報を基に議論を積み重ねることで、音楽業界全体として収益が最大化できる妥協点を探るべきでしょう。 

スポンサーリンク
自動サイズレスボンシブ
自動サイズレスボンシブ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする