有価証券と余剰資金の運用 株価変動のリスクが高い有価証券を積極的に買うケースはあまりありません

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リーマンショック以降の5年は株価低迷に苦しんできた日本の株式市場でしたが、この2年で反転し、漸くそれ以前の水準を取り戻そうとしています。ですが、株式を持てば含み益を得られた時代が終わってからは、企業が事業で得た資金余剰を株式等で運用するケースは少なくなってきました。

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業績の改善とともに余剰資金が増えていきます

株価の上昇の背景には企業業績の改善があります。株価は、理論上、将来の業績予想を元にした企業価値と一致するとされていますから、株価上昇の大きな理由の一つとして企業業績の改善が上げられます。


不況下において大幅なコストカットを実行してきた企業は、業績が向上すると、今度は利益も大きくなります。


利益=売上ー経費


この式で利益は決まりますので、売上が伸びても経費が増えてしまっては利益は増えません。


ですが、企業の経費の大部分は固定費(売上の増減に連動しない経費)が占めており、不況期のコストカットはこの固定費部分を中心に行われていたので、売上が増えても経費が大きく増加することはありません。
その結果、業績の向上とともに利益も増加していきます。


利益は最終的にお金になって会社に残る事になりますから、次はその使い道が問題になります。

資金はキャッシュのままで置いておく企業も多いです

利益の追求が会社の目的ですから、「キャッシュのままで置いておくのは損」と考えて、積極的に運用することも考えられます。


具体的には、配当や利子、さらに値上がりによる売却を見込んで、株式や社債、信託などの金融商品を企業で購入する方法です。


確かに、キャッシュのまま保管しているだけでは、利益を生むことはありませんから、本業に影響がない余剰資金は金融商品で運用して少しでも利益を追求するのは会社の目的には合っていますし、従来はそのような運用をしていた企業もあります。


ですが、株価の低迷に加えて、財務担当者任せの運用で企業に巨額の損失を与えるケースが明るみに出て、大きな問題となりました。


また、その流れの中で内部統制制度が法定されたことから、企業の資金運用について承認手続の厳格化がなされ、リスクの高い株式や金融商品に流れることが難しくなったのです。


その結果、企業が新たに株式や金融商品を購入したりすることは少なくなり、また、リスクの高い株式などは、持ち合いなどのケースを除いては積極的に売却するようになりましたので、保有する有価証券を減少させる企業も多くなってきました。


そして、企業が獲得した資金は、本業での設備投資などで使われる以外は、そのままキャッシュで持つケースも多くなりました。
経済がデフレにある状況では、資産を持っているとその価値が目減りすることになりますから、額面のまま価値を維持できるキャッシュで持つことにも、合理性があります。

有価証券の内部統制

それでは、企業の金融商品への投資が全くなくなったかというとそうではありません。
リスクの高い商品については手控えられていますが、短期かつ小口の金融商品などについては、売買を繰り返しながら一定の資金の枠内で保有しているケースもあります。


ですので、有価証券の内部統制は取引が少なくなったとは言え厳格に整備・運用する必要があります。


金融商品は、購入してしまったらそこから企業がリスクを負担することになりますので、購入前の段階で厳格な統制を行うことがポイントです。


一つは、内部規定で運用する資金の範囲を本業を圧迫しない程度に制限すること。
もう一つは、購入に際してリスクの分析を行い、その情報をオープンにしてから、承認手続を経ること。


この後者については、リスク、つまり、どこまで損失が出る可能性があるかについて、明確にならないようなものは手控えるという判断も含めて、ルールを作る必要があります。

まとめ

余剰資金の運用は本業を圧迫しない程度に抑えるようにしましょう。
キャッシュで持つことも立派な運用であることを知っておくと、柔軟な判断ができるようになります。
<おまけ>
最高気温が10度を超えない日が続きますね。
低温に加えて風が強い中で長時間走ると、終わった後の疲労感が強いです。
しっかり防寒して出かけなければ行けませんね。

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