宮地佑紀生さんの逮捕で打ち切りになった「宮地佑紀生の聞いてみや~ち」とラジオ番組の”掛け合い”の危うさ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

6月30日、東海ラジオの人気番組「宮地佑紀生の聞いてみや~ち」の打ち切りが発表されました。”パーソナリティ逮捕” こんな理由で番組が終わるなんて、リスナーにとっては寂しすぎる結末です。

スポンサーリンク
自動サイズレスボンシブ

生放送中に暴力

6月30日、ラジオリスナーにはショッキングなニュースが飛び込んでいました。

生放送のラジオ番組中に、スタジオ内でタレントの女性を蹴ったなどとして、愛知県警は30日、名古屋市瑞穂区初日町1丁目のタレント宮地佑紀生(本名・由紀男)容疑者(67)を傷害の疑いで逮捕し、発表した。「間違いありません」と容疑を認めているという。

 千種署によると、宮地容疑者は27日午後2時55分ごろ、同市東区の東海ラジオのスタジオで生放送中、共演者の神野三枝さん(50)の左ひざを数回蹴ったうえ、マイクで唇を殴り、約10日間のけがを負わせた疑いがある。同署は動機などを調べている。


(出典:朝日新聞デジタル 2016年6月30日) ※下線は筆者による

記事内にある「生放送のラジオ番組」とは、名古屋の東海ラジオで月曜から木曜の13時から16時まで放送されてきた「宮地佑紀生の聞いてみや~ち」のこと。

スクリーンショット 2016 06 30 22 49 36
(出典:東海ラジオHP)

この事件をうけて東海ラジオは以下のコメントを発表。

平成28年6月30日
出演タレントの逮捕について
愛知県警千種警察署からタレント宮地佑紀生が、傷害容疑で逮捕された旨、発表がございました。
弊社の番組に出演しているタレントがこのような事件を起こし、逮捕されたことにつきまして極めて遺憾で残念に存じます。
事件の経緯につきましては、現在調査中でございます。
尚、同タレントが出演してきた番組につきましては、本日から放送を打ち切ることを決定致しました
リスナー及び関係者の皆様に多大なるご迷惑をお掛けし、深くお詫び申し上げます。
東海ラジオ放送株式会社

(出典:東海ラジオ HP)    ※下線は筆者による

この番組は1997年4月から続いてきた東海ラジオの看板番組。
あと9ヶ月で放送20周年というこのタイミングでしたが、
コメントの通り6月30日をもって打ち切りとなってしまいました。

「宮地佑紀生の聞いてみや~ち」は、宮地さんと神野さんの丁々発止の掛け合いこそが魅力で、暴走気味の宮地さんを、時にはなだめ、時にはきつい切り返しで、神野さんが止めるというのがいつもの2人のやりとりでした。

リスナーとしては、下町の威勢の良い夫婦のような「言葉はきついけど、お互いがわかり合っている」という相性の良い2人というイメージを持っていたと思いますが、このようなことが起こってしまうとは。

「残念」以外の言葉が見つかりません。

ただ、被害届を出して刑事事件として扱われたことで、スタジオ内で起こったことがうやむやにならず、被害者、加害者双方で事実関係を明確にすることができたのは、良かったと思います。

こういった密室で起こる被害はなかなか表に出ないことから、被害が継続してしまうこともあるので、そういった被害の拡大が防げたのは不幸中の幸いでした。

東海ラジオは聴取率で苦戦中

「宮地佑紀生の聞いてみや~ち」の打ち切りは、リスナーにとっても残念なことですが、東海ラジオにとっても大きな痛手です。

次のグラフを見て下さい。

スクリーンショット 2016 06 30 23 41 45

中京圏ラジオ局の聴取率の推移です。

黄色で示している東海ラジオに注目してもらいたいのですが、
ここ数年ZIP-FM、CBCラジオに次ぐ3位の座をキープしてきたものの、昨年の12月度調査でそれまで4位だった@FMに並ばれ、同率の3位に。

東海ラジオはこれまで少しずつ数字を落として現在のポジションにいますから、この下落傾向を考慮すると、このまま4位に転落しかねないところまで追い詰められていると考えられます。

このような状況を受けて、東海ラジオは2016年四月に番組改編を行い、

(東海ラジオの改編についてはこちらの記事で扱っています)

新たなスタートをきったところだったのですが、今回の事態はそれに水を差す形になってしまいました。

「宮地佑紀生の聞いてみや~ち」と同時間帯には、CBCラジオの「北野誠のズバリ!」という強力なライバル番組があり、東海ラジオはCBCラジオとリスナーの属性が類似していますので、多くのリスナーがCBCラジオに流れることになると考えられます。

そうなると、いままで東海ラジオを聞いてくれていたリスナーを手放すことになり、聴取率でもさらに劣勢を強いられることが予想されます。

今年の6月度の調査はすでに終わっていますので、次回12月度の調査でどのような結果が出るかに注目です。

ラジオの”掛け合い”は、1歩間違えば加害行為になる

今回、宮地さんが起こしたのは身体に危害を加える「暴力事件」で、ラジオの生放送中に起こることはそうそう考えられない珍しいケースです。

ですが、暴力とまではいかないまでも、

精神的に傷を負わせた

相手の名誉を傷つけた

といったことは、ラジオ番組の中では簡単に起こりえます

私は、ラジオ番組の面白さを説明するときに、”掛け合い”という言葉をよく使いますが、この言葉の中には、パーソナリティ同士が相手を攻撃する言葉を浴びせ合うことも含んでいて、”掛け合い”をウリにするラジオ番組では、受けとりかたによっては、「精神的苦痛」や「名誉毀損」などに該当すると思われるものもよく耳にします。

たとえば、私も好んで聞いているMBSラジオの「それゆけ!メッセンジャー」などは、メッセンジャーの2人がお互いの欠点をあげつらってなじりあったり(黒田:貧乏、あいはら:病弱 など)、アシスタントの仕事や私生活を攻撃したり(六車:結婚相手の仕事 玉巻:アナウンサーとしての技量 武川:容姿 など)することで、笑いをとっていますが、

その内容を冷静に判断すると「名誉毀損」や「精神的苦痛」に十分該当するようなものばかりです。

リスナーが「面白い」と思って聞いていても、出演者の誰かが「傷つけられている」と受け取るようになってしまうと、加害と被害の関係が生まれることになり、番組は成立しなくなる可能性があると言うことです。

このように考えると、”掛け合い”をベースにしたラジオ番組は、かなり危ういものだと言うことが分かります。


”掛け合い”が笑いとして成立するのは、

・言葉の応酬によって笑いを生み出せるだけの力量がある

・”掛け合い”による笑いで番組を成長させることを、仕事の目的として受け入れられる

といった条件を全ての出演者が満たしている場合に限られるのではないでしょうか。

そう考えると、絶妙なバランスで”掛け合い”が成立している番組は、出演者の力量や番組に対する姿勢などの点でバランスが取れた貴重な存在であると考えるべきでしょう。

この辺は、制作側が出演者の力量や仕事への考え方、性格などを見極めてキャスティングでバランスをとるしかないのかもしれません。

まとめ

「宮地佑紀生の聞いてみや~ち」が、宮地佑紀生さんの逮捕で打ち切りになってしまいました。ラジオ番組では、目に見える暴力はもちろん、言葉によっても出演者同士の不和を生む可能性もあり、危ういバランスの下で成立していることが分かります。

おまけ

ラジオの記事は楽しんで書くことが多いのですが、こう言う記事はちょっとツラいですね。
次は明るく楽しい話題でラジオの記事がかけますように。

スポンサーリンク
自動サイズレスボンシブ
自動サイズレスボンシブ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする